この記事では、MT4やMT5使用時の日本時間とのズレについて詳しくお話しています。
MT4・MT5の時間が日本の時間と違う?
GMTって何?夏時間って何?
FX自動売買(EA)への影響は?
このような疑問にお答えできる記事になっています。
そしてこの記事を見て、学んで、どんなメリットがあるかというと・・・
- MT4やMT5の日本時間との時差がわかる
- GMTが理解できる
- 夏時間について理解できる
- FXブローカー別のGMTがわかる
- FX自動売買(EA)の正しい時間設定がわかる
これだけのメリットがあるので、是非最後まで読んでいただきたいです。
GMTって何?
MT4やMT5では、表示されている時間が日本時間とずれています。
その原因は、タイムゾーンが関係しています。
MT4やMT5の多くが、タイムゾーンにグリニッジ標準時GMT+2(夏時間GMT+3)を採用しています。
GMT(グリニッジ標準時)とは、イギリスのロンドンにあるグリニッジ天文台(経度0度)を基準とした、世界各国の標準時(タイムゾーン)のことです。
そして、GMTの右側に表示されているプラスの数字は、イギリスのグリニッジ天文台からの時差になります。
イギリスのロンドンではGMT±0、日本の東京はGMT+9、アメリカのニューヨークではGMT-5(GMT-4)となります。
アメリカのように、サマータイムを導入している国では、括弧内のようにGMTが約半年ごとに±1変化します。
ではなぜ、MT4やMT5にGMT+2(夏時間GMT+3)が採用されているのかというと、ニューヨーク市場が閉場するMT4・MT5時間の0時(日本時間の午前7時)に日足を確定させるために都合がいいからです。
MT4やMT5にGMT+2(夏時間GMT+3)が採用されているもう1つの理由としては、MT4を開発した国にも関係があります。
開発したのはMetaQuotes社という会社で、キプロス共和国にあります。つまり開発元の標準時刻でもあるわけです。
夏時間って何?
米国、欧州など多くの国では、夏時間(サマータイム)というものが存在します。
夏時間とは、日照時間の長い夏の期間に、冬時間(通常時間)から時間を1時間進めて、日中の時間を有効活用するという制度です。
冬時間と夏時間には、米国式や欧州式があり、それぞれ採用する期間が下記のように変わります。
- 冬時間:11月第1日曜日AM1:00~3月第2日曜日AM1:00
- 夏時間:3月第2日曜日AM2:00~11月第1日曜日AM2:00
- 冬時間:10月最終日曜日AM1:00~3月最終日曜日AM1:00
- 夏時間:3月最終日曜日AM2:00~10月最終日曜日AM2:00
欧州式と米国式では、夏時間の切り替わりには最大2週間のタイムラグが発生します。
夏時間の採用により、夏と冬で時間が異なり、季節によってGMTに1時間のずれができてしまいます。
例えばキプロスでは、冬時間はGMT+2ですが、夏時間ではGMT+3になります。
GMTの説明で利用した図は冬時間についてしたもので、図ではMT4の時間が0時のとき、日本時間は朝7時でしたが、夏時間の場合は、MT4の時間が0時のとき、日本時間は朝6時となります。
FXブローカー別GMTの一覧
各FXブローカー別のGMTと夏時間(サマータイム)についてまとめました。
XMTrading(エックスエムトレーディング)のサーバー時間と夏時間は?
XMTradingのサーバー時間は、冬時間(通常時間)GMT+2、夏時間(サマータイム)GMT+3です。
夏時間へ切り替わるタイミングは、米国式夏時間を採用しているため下記のようになります。
- 冬時間:11月第1日曜日AM1:00~3月第2日曜日AM1:00
- 夏時間:3月第2日曜日AM2:00~11月第1日曜日AM2:00
Titan FX(タイタンFX)のサーバー時間と夏時間は?
Titan FXのサーバー時間は、冬時間(通常時間)GMT+2、夏時間(サマータイム)GMT+3です。
夏時間へ切り替わるタイミングは、米国式夏時間を採用しているため下記のようになります。
- 冬時間:11月第1日曜日AM1:00~3月第2日曜日AM1:00
- 夏時間:3月第2日曜日AM2:00~11月第1日曜日AM2:00
TradeView(トレードビュー)のサーバー時間と夏時間は?
TradeViewサーバー時間は、冬時間(通常時間)GMT+2、夏時間(サマータイム)GMT+3です。
夏時間へ切り替わるタイミングは、米国式夏時間を採用しているため下記のようになります。
- 冬時間:11月第1日曜日AM1:00~3月第2日曜日AM1:00
- 夏時間:3月第2日曜日AM2:00~11月第1日曜日AM2:00
TradersTrust(TTCM/トレーダーズトラスト)のサーバー時間と夏時間は?
TradersTrustのサーバー時間は、冬時間(通常時間)GMT+2、夏時間(サマータイム)GMT+3です。
夏時間へ切り替わるタイミングは、米国式夏時間を採用しているため下記のようになります。
- 冬時間:11月第1日曜日AM1:00~3月第2日曜日AM1:00
- 夏時間:3月第2日曜日AM2:00~11月第1日曜日AM2:00
HFM(エイチエフエム)のサーバー時間と夏時間は?
HFMのサーバー時間は、冬時間(通常時間)GMT+2、夏時間(サマータイム)GMT+3です。
夏時間へ切り替わるタイミングは、欧州式夏時間を採用しているため下記のようになります。
- 冬時間:10月最終日曜日AM1:00~3月最終日曜日AM1:00
- 夏時間:3月最終日曜日AM2:00~10月最終日曜日AM2:00
ThreeTrader(スリートレーダー)のサーバー時間と夏時間は?
ThreeTraderのサーバー時間は、冬時間(通常時間)GMT+2、夏時間(サマータイム)GMT+3です。
夏時間へ切り替わるタイミングは、米国式夏時間を採用しているため下記のようになります。
- 冬時間:11月第1日曜日AM1:00~3月第2日曜日AM1:00
- 夏時間:3月第2日曜日AM2:00~11月第1日曜日AM2:00
Exness(エクスネス)のサーバー時間と夏時間は?
Exnessのサーバー時間は、冬時間(通常時間)GMT±0、夏時間(サマータイム)GMT±0です。
夏時間へ切り替わるタイミングは、米国式夏時間を採用しているため下記のようになります。
- 冬時間:11月第1日曜日AM1:00~3月第2日曜日AM1:00
- 夏時間:3月第2日曜日AM2:00~11月第1日曜日AM2:00
エクスネスは他のFXブローカーとは違い、GMT±0を採用しています。
そのため、メジャーなサーバー時間GMT+2(夏時間+3)のブローカーで使っているFX自動売買(EA)をエクスネスで稼働させると、サーバー時間の違いにより正常に稼働できない場合があります。
それを理解しないまま使用を続けると、本来勝てるはずのEAであっても、エクスネスではロジックが通用せず、思わぬ損失が発生する場合がありますので注意が必要です。
【番外編】TickDataSuite(TDS)でのサーバー時間と夏時間の設定例
TickDataSuite(TDS)では、FX自動売買(EA)のバックテスト時に各ブローカーに合わせたサーバー時間の設定と、夏時間の設定が必要になります。
ここを正しく設定しないと、自動売買本来の性能をバックテストで評価することはできません。
FXブローカー | GMTオフセット(サーバー時間・冬時間) | DST(夏時間・サマータイム) |
XMTrading(エックスエムトレーディング) | +2 | アメリカ |
TitanFX(タイタンFX) | +2 | アメリカ |
TradeView(トレードビュー) | +2 | アメリカ |
TradersTrust(TTCM/トレーダーズトラスト) | +2 | アメリカ |
HFM(エイチエフエム) | +2 | ヨーロッパ |
ThreeTrader(スリートレーダー) | +2 | アメリカ |
Exness(エクスネス) | 0 | アメリカ |
まとめ
自分が使うFXブローカーのサーバー時間と夏時間を正しく理解していないと、FX自動売買(EA)を使う際やバックテストを正しくすることができなくなり、思わぬ損失を招くこともあります。
そのようなことがないように、自分の使っているブローカーのサーバー時間と夏時間はしっかりと把握しておきましょう。
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